ビタミンF 重松清

38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉の抵抗感がなくなった。40歳、中学の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そうつぶやいた・・・。一時期の輝きを失い、人生の”中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるかー」心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。

40歳=おっさん。いやいやまだ若いよこれからだよ!!と思ってしまうのは私だけでしょうか。私は現在34歳なのでもうすぐ仲間入りを果たす年頃なのですが心はまだ追いついていないです。(多分未婚子無しだから余計)

この物語に出てくるアラフォー男子ズはオヤジ臭がすごい伝わってきてなんだかとても切ない。結婚して子供も健全に育って毎日健康に仕事ができていることの幸せは前提とてこの平凡な毎日にまだ何か求めている。(贅沢だな全く)

なぎさホテルにてとゆう話に出てくる夫婦の話の中で妻がただ歩いているだけでイライラするようになった。と書いてあってなぜこうなってしまうのかなと考えた。やはり夫婦といえど他人、同じ屋根の下で何十年暮らしていると相手の嫌なところが目立ってやがて嫌なところしか見なくなってなんだか嫌になってしまう。無意識に嫌いになる理由を探しているのかな。まるで親に対する思春期の子供が思い浮かびました。

俺が求めていた人生はこんなものじゃなかった。今の妻とは別の人と結婚していたらもっと違う人生があったのではないか。あったかもしれないけど、今より幸せになっていた補償はないですよね。こうゆうひとって何をしてもずっと後悔し続けるんじゃないかなとも思う。現在の自分に満足できないからもっと違うことをしてみようの繰り返しな気がしてならない。なら一層独りで暮らすのが良いと思うよ!と言ってあげたい。