この世にたやすい仕事はない 津村記久子

「一日コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますか?」ストレスに耐えかね前職を去った私のふざけた質問に、職安の相談員は、ありますとメガネをキラリと光らせる。隠しカメラを使った小説家の監視、巡回バスのニッチなアナウンス原稿づくり、そして・・・。会社という宇宙で心震わすマニアックな仕事を巡りつつ自分の居場所を探す、共感と感動のお仕事小説。


お仕事小説が好きで面白そうなのがあるとすぐ手に取ります。この物語に出てくる仕事は今まで聞いたことのない、こうゆう仕事があるのかとゆうお仕事ばかりで興味をそそられまくりました。小説家の監視のお仕事は本当にあるのならば私もやってみたいと思いました。その名の通り小説家の自宅に監視カメラで撮影し録画したものを不審な点がないかチェックし報告するとゆう内容のお仕事。これって犯罪じゃね?と思うのですが

監視する理由がちゃんとあるのです。その時を迎えるために主人公は監視を続けるのですが、監視されている小説家がある日カメラの方向を何度も振り向く素振りをするとゆうことが続きもしやカメラに気付いた?のかと主人公が翻弄される部分があって笑えた。ちゃんとオチもあります。(ネタバレが嫌なので言いません)

YouTubeでも生活ルーティンをあげて再生回数を伸ばしている人がたくさんいるのでやはり他人の生活を覗くことには需要があるのだと思います。

それを小説家や漫画家のルーティンなんてみたいに決まっている。(私は見たいです)

このお話に出てくる仕事は地味なことばかりなのに全てドラマチックに書かれていて全然地味じゃなくワクワクハラハラさせられます。

今までに読んだことのないお仕事小説を読みたい方はとてもおすすめです。