月のぶどう 寺地はるな

大阪で曽祖父の代だら続くワイナリーを営み、発展させてた母が亡くなった。美しく優秀な母を目標にしてきた姉の光実と、逃げてばかりの人生を送ってきた弟の歩は、家業を継ぐ決意をする。四季の巡りの中、ワインづくりを通し、自らの生き方を見つめ直していく双子の物語。

出来の悪い方とずっと優秀な姉と比べられ続けた弟の歩。よくこうゆうお話ってありますよね。誰かと比べることはこの世で最もくだらないこと。と誰かが言ってたけどその通りだなと思います。だって比べて良いことなんて何もないし生まれない。

このお話に出てくる歩も比べるれて何にも出来ない自分に絶望し続けてるけど、ワイナリーで働くことでどんどん成長していき歩は全然出来の悪い子じゃないとゆうことが分かります。劣等感を感じているであろう姉を助けてやろうとする優しいめちゃくちゃ良い子なのです。よくひねくれずにこんなに良い子に育ったものだな。

作中の姉弟の関西弁でのテンポのいい会話も心地いいです。コテコテの関西弁ではなく、ちょうどいい関西弁。分かりますかね?

読んだ後とても温かな気持ちになります。