食堂かたつむり 小川糸

同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりにも多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。
それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。

読書が趣味になってから好きになった作家さんのひとり、小川糸先生(先生と呼んでいいですか?)

小川糸先生の文章はいつも上品。たとえ下ネタが飛び出しても全然下品に思わないのです。

 

この小説にある一節ですが『空には玉ねぎの薄皮みたいに半透明の薄い雲の膜が、ぴったりと張り付いている。』こうゆう物の例え方かたをするところが好きなところの一つでもあるのですが、なにより登場人物がみんな暖かくていい人ばかり。なので読んでいると穏やかな気持ちになっていきます。そして最後はホロリ、、。

あと食堂かたつむりに出てくるメニューは倫子がとても丁寧に作っていてどれも美味しそうなのです。